萩本法務事務所 子供との面接交渉権

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子供との面接交渉について

面接交渉権は、法律上の規定はありませんが、親の愛情に基づく自然の権利であるとして、これまで広く認められてきました。しかし、平成12年5月に最高裁判所 は、「家庭裁判所は、『子の監護に関する処分』の内容の一つとして、相当な処分をすることができる 」との決定を出し、従来の自然権説を否定しました。
 
すなわち、
面接交渉権は、親であれば当然認められる請求権ではなく、親の子供に会いたいという気持ちを満足させるためのものではない。現在子供を監護している人の監護の内容と調和する限り認められるものである。
との見解を明らかにしました。
 

面接交渉が認められない場合

面接交渉は、子供の利益が最優先されることになります。親の都合により勝手に決める事は許されません。
また、次のような場合には、面接交渉は認められません。
 

  • 子供の福祉を著しく害する場合
  • 面接交渉の機会を利用して、不当に子供を連れ去ろうとする場合
  • 子供に暴力を振るう恐れがある場合
  • 親に著しい不行跡がある場合 ・・・覚せい剤、アルコール中毒、性的不行跡
  • 子供が嫌がっている

とくに、子供に暴力を振るう恐れがある場合

  • 面接交渉を禁止する旨の、調停・審判の申立て
  • DV防止法に基づく、はいかい禁止命令の申立て 

をすることができます。
 

面接交渉を実りのあるものに!

面接交渉権は、離婚をしたことによって子供と離れ離れになってしまった親の欲求を満たす権利ではございません。
両親に育ててもらう環境を失ってしまった子供達をサポートするためのもの!
争いは止めて、辛い経験をした子供達の成長をどうか暖かく見守ってあげて下さい。
 
東京家庭裁判所 面接交渉のガイドライン

< 面接する側 >

  • 子供の前で相手方の悪口を言わない
  • 子供の前で過去のごたごたを持ち出さない
  • 子供に離婚の理由を自分本意に話さない
  • 子供に相手方の生活状況をあれこれ聞き出さない
  • 子供に、「 もう少ししたら一緒に住もう 」 などと言わない
  • 子供に、「 自宅に行こう 」 などと誘わない
  • 関心を買おうと、必要以上にプレゼントや金銭を与えない
  • 今付き合っている恋人をいきなり子供に会わせない
  • 再婚したことにより兄弟姉妹がいることをいきな子供にり告げない
  • 子供のスケジュールを最優先する

< 面接させる側 >

  • 子供の様子やスケジュールは、こまめに相手に伝えておく
  • 子供が安心して面接できるよう、笑顔で送り出す
  • 子供に相手の悪口を言わない
  • 子供から相手のことをあれこれと聞きださない

一方の親が子供を連れ去った場合

対処する方法は3つあります

  • 家庭裁判所に対する 家事調停、家事審判の申し立て
  • 地方裁判所に対する 人身保護請求の申立て
  • とにかく急を要する場合は 警察に対する救助の要請

監護しているの了解なしに他方が連れ去った場合、かつては、多くの場合において人身保護請求によって救済がなされてきました。
しかし、本来人身保護法という法律は、憲法の基本的人権を保障することを目的とするもの。よって、最高裁判所は、平成5年度の判決 において人身保護法による救済手続きを利用する条件を厳格化しました。
以上の流れを受けて、現在では、家庭裁判所における審判手続きによって子供の連れ去り問題の解決を図る方法が主流となっています。
 

家事審判の利用

・監護者の指定と子の引渡しを求める審判の申立て
・併せて、仮に子の引渡しを求める審判前の保全処分の申立て
裁判所の命令に従わない場合には、乳幼児の場合を除き、金銭の支払いを命じる間接強制がなされます。
 

地方裁判所に対する人身保護請求の申立て

子供の拘束、連れ去りに顕著な違法性がある場合には、この手続きによります。手続きが迅速で、かつ、従わない場合には刑罰も定められています。
ただし、正式な離婚手続きを経ていない場合には、違法性が明白な、極めて限られた事件でないと認められることはありません。
先に審判を得ていて、それでも相手方が命令に従わないような場合には、人身保護手続きが認められやすくなります。